ゆるスクワットの効果は?
健康やダイエットのために運動をしたいと思っている方は多いですが、一方でハードすぎるものは体力や気力が続かず、すぐに挫折してしまいますよね。
そこで今、話題となっているのが「ゆるスクワット」です。
名前からして何だか気軽に始められそうな感じですが、『緩い』がゆえにその効果が気になってしまう方も多いようです。
そこで今回はゆるスクワットの効果について調べてみました。
正しいやり方や、上級者向けのゆるスクワットのやり方なども合わせてご紹介していきます。
ゆるスクワットにはどんな効果がある?
一般的なスクワットよりゆるスクワットは運動強度が低いため、やってもあまり効果がないのでは?と思う方がいるかも知れません。
それではゆるスクワットにはどのような効果が期待できるのでしょうか。
筋力アップ
椅子に腰かける、椅子から立ち上がるという動作は日常的なもので、それだけでは運動強度は高いとは言えません。
しかし、ゆるスクワットではこの動作をゆっくりと行うことで筋肉に負荷を与えることができ、運動強度を高めることができます。
下半身には全身の筋肉の70%が集まっていると言われているので、ゆるスクワットによって効率的に筋力アップを目指すことができ、特にお尻や太ももを引き締めたいと思っている方に効果的です。
また、両腕を伸ばしたまま行うため、二の腕の引き締めの他、ウエストや背中の筋力アップにも役立ちます。
筋肉量が増えると、日常の動作が楽に行えるようになるだけではなく、基礎代謝が上がって痩せやすい体質になると言われています。
血流促進
ゆるスクワットによって下半身の筋肉が増えると、むくみの予防や改善にも役立ちます。
足は心臓から離れた部位になることや重力の関係で、血液や老廃物が溜まってむくみやすいと言われていますが、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割を果たして心臓へと戻る血液の流れを助けてくれます。
血行が良くなると女性に多い冷え症の改善が期待でき、老廃物の排出も促されるので肌や髪のツヤやハリが促進されると言われています。

ゆるスクワットの正しいやり方を教えて!
ゆるスクワットを行うには、椅子の用意が必要になります。
椅子は普段使っているもので構いませんが、座面が高すぎる、もしくは低すぎるものは避けるようにして下さい。
また、座った時に体が沈み込んでしまうものも避けた方がよいでしょう。
椅子を用意したら、ゆるスクワットの開始です。
ゆるスクワットは畳一畳分くらいのスペースがあればどこでも行えますが、実際に行う時は事故や怪我の防止のために、周囲に原因となるものは置かないようにしましょう。
それでは、ゆるスクワットのやり方を詳しくご紹介します。
ゆるスクワットのやり方
椅子の前に立ち、両腕を肩からまっすぐ前に伸ばします。
両足は肩よりも少し広めに開き、つま先をやや外側に向けます。
基本の形のまま椅子に腰かけ、そこから両手が前に引っ張られているイメージで上半身を前に傾けながらゆっくりと立ち上がります。
ふくらはぎと背中のラインが斜め平行になるように意識し、足の裏全体で体を押すようにして椅子から立ち上がりましょう。
立ち上がったら今度は、両手を前に伸ばしたままゆっくりと椅子に座ります。
椅子から立つ動作を4カウント、立った状態から座るまでを4カウントで動き、計8カウントで1回になります。
これを一日10~15回ほど行いましょう。
上級者向けのゆるスクワットのやり方は?
ゆるスクワットを応用したエクササイズ方法を3つご紹介します。

①アイソメトリックスクワット
ゆるスクワットでは椅子から立ち上がり、再び座るまでを8カウントで行いましたが、アイソメトリックスクワットでは腰を落とした状態を10~30秒継続します。
アイソメトリックとは静止した状態で筋肉に働きかけるメゾネットのことを言い、通常の筋トレのように一連の動作を繰り返さずに筋肉に負荷をかけた状態で静止します。
②ジャンプスクワット
ジャンプスクワットは、腰を落とした状態から立ち上がる際に上に飛び跳ねて行います。
通常のスクワットよりも筋肉への負荷が大きくなるので、筋トレの効果が高まるだけではなく、着地した時の衝撃によって骨密度もアップします。
③プリエスクワット
プリエとはバレエの技法の一つで、片膝ないし両膝を曲げる動作のことを言いますが、この場合は両足を開いて膝を曲げることで太ももの内転筋や骨盤底筋を鍛えることができます。
お出かけの前に行うと健康効果が上がる?
お出かけ前にゆるスクワットを行うことで、下半身の筋肉が程よく刺激されると、お出かけ中に歩いているスピードが速くなる傾向にあると言われています。
一般的に早歩きの人は健康寿命が長いと言われているので、無意識に歩く速度を速めたいという方には特にお勧めの方法と言えるでしょう。
また、ゆるスクワットのもう一つの効果である血行促進によって、新しい栄養や酸素が細胞に行き届きやすくなることで、脳の働きが活発になり、自律神経が整いやすくなると言われています。
自律神経が整うと、物事に積極的になったり前向きさが出てくるので、行動範囲が広がったり、「もう一駅分歩いてみよう」と言った運動に対する意欲が高まりやすくなります。
なお、お出かけ前にゆるスクワットができなかったという場合は、入浴前に行ってみましょう。
入浴前にゆるスクワットを行うことで、血行促進がさらに促され、質の良い睡眠が摂れるようになります。
質の良い睡眠は成長ホルモンの分泌を高めてくれるので、肌の調子が整う、脂肪燃焼効果や筋力アップが期待できるなど、嬉しい効果が期待できます。
書籍「ゆるスクワットの教科書」について
ゆるスクワットの考案者は、山梨大学大学院教授で医学博士の小山勝弘先生です。
世の中には運動意欲の高い人に向けた本は数多く出版されていますが、日ごろ運動をしない人や、あまり運動が得意ではないけれど健康やダイエットのために痩せたいと思う方が手に取れるような本は少ない気がします。
そこで小山先生は、誰でもできる頑張らなくていい運動として、ゆるスクワットを考案しました。
体を動かすのが億劫と思っている方や、健康診断などで体を動かして下さいと言われたものの何をしたらいいのかわからないという方でも、簡単にできる方法がゆるスクワットなのです。
そして、ゆるスクワットのやり方が詳しく記載された本が「ゆるスクワットの教科書」になります。
実際に運動が苦手だという方も、ゆるスクワットの教科書を見ながらゆるスクワットを行ってみて、「これなら自分でも続けられそう」と感じているようです。
テレビを見ながらでもでき、膝が痛い人、腰が痛い人にお勧めのゆるスクワットの方法などが記載されています。
まとめ
ゆるスクワットは椅子から立ち上がって座るだけの簡単な動作ですが、筋力アップや血行促進などの効果が期待できる運動になります。
日ごろ運動をしない方や、健康やダイエットのために運動をしたいけれど激しい運動は避けたいという方でも、気軽に続けることができます。
詳しいやり方などはゆるスクワットの考案者である小山先生が著書の「ゆるスクワットの教科書」に掲載されているので、興味のある方はぜひ手にとってみて下さい。
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