効果のある断食ダイエットとやり方【プチ・半日・一日・2日間・3日間】飲み物は何がいいの?
断食と言うと、修行僧が煩悩を断ち切るために山に籠り、その間は一切食べ物を口にしないで行うもの、もしくはイスラム教の方が1ヶ月の間行う〝ラマダーン〟を思い浮かべる方も多いと思いますが、最近はこの断食をダイエットに取り入れた方法が注目されています。
しかし、「断食って要するに食事をしなければいいんでしょ?」と、自己流で行ってしまうことは大変危険です。
間違った断食は、思うようなダイエット効果を得られないどころか、健康を害することもあるからです。
そこで今回は、正しい断食のやり方や、断食によって得られる効果などについて調べてみました。
断食ダイエットとは?
断食ダイエットとは、ある一定の期間(時間)だけ、食事を断つ方法です。
ただし、断食ダイエットには様々な方法があり、ごく短い時間のみ完全に食事を摂らないようにするものから、数日間は水と栄養補給ができるもの(固形物以外)を摂る方法など、目的や体調によって選ぶことができるようになっています。
断食ダイエットはファスティングとも呼ばれ、こちらの呼び方の方が馴染みがあるという方も多いようですが、語源は英語のfastからきており、fastには断食という意味があります。
また、断食とよく似た言葉に〝絶食〟がありますが、ダイエットの観点から言うとこの2つは似て非なるもので、断食では水分は必ず摂る必要がある一方、絶食では水も摂らないのが基本となります。
断食ダイエットの効果とメリット
断食は本来、体重を落とすダイエットを目的として行われていたというよりは、体の機能を高めるために行われていました。
そのため、断食によって様々な効果やメリットを得られると言われています。
では、断食ダイエットによる効果やメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。
1.腸が綺麗になる
断食によって食べ物が体内に入らなくなると、胃腸がしっかりと休まることでこれまで消化に使われていたエネルギーが血液循環や代謝に使われるようになります。
このため、腸に溜まった老廃物(宿便と呼ばれるもの)が排出され、腸が綺麗になります。
2.脂肪が分解される
私達の体にある細胞や組織は、食べ物から得られる糖質や脂質(カロリー)をエネルギーとして活動しています。
しかし、摂取カロリーが少なくなると、これまで溜めていた脂肪(体脂肪)を分解し、エネルギーを産み出そうとするため、ダイエット効果を得ることができるのです。
3.有害物質の排出
摂取カロリーが減り、体脂肪が分解されると、脂肪に多く蓄積されている化学物質や金属などの有害物質も一緒に分解され、排出されます。
このようなことから、断食にはデトックス効果が高いと言われています。
4.美容効果
宿便や有害物質などが体外へ出て行くと、臓器の働きが活性化し新陳代謝が活発になり、肌のターンオーバーや細胞の修復・再生の働きがよくなって、美肌になります。
5.悪玉コレステロールを低下させる
現代人は、糖質・脂質を摂り過ぎた食生活をしていると言われており、それによって血中の悪玉コレステロールの値が高い方が多いと言われています。
悪玉コレステロールが増え過ぎると、やがて血液内に詰まりが生じ、それが原因で心筋梗塞や脳卒中などの重大な病を引き起こす恐れもありますが、アメリカのある研究によると断食を行うと、不足したエネルギーを補うため、血中の悪玉コレステロールを使用し、値を下げる効果があるとしています。
6.冷え症や肩こりなどが改善
断食によって、臓器の働きがよくなると血液の巡りも上がるため、冷え症や肩こりが改善すると言われています。
7.精神が落ち着く
脳は糖質(ぶどう糖)をエネルギー源としていますが、断食によって糖質が不足すると、ケトン体という物質を生成しエネルギーに換えると言われています。
このケトン体は、気持ちをリラックスさせるα波と関係があり、ケトン体が増えるとα波も増えると考えられています。
ダイエット中、お腹が空くとイライラしてしまいがちですが、一方で勉強中やアイデアを絞り出している時などは、空腹の時の方が作業が捗ったなんて経験はないでしょうか。
これも、一種の断食の効果と言われています。
基本的な断食ダイエットのやり方
上記でも少しご説明しましたが、断食と絶食は言葉は似ているものの、意味合いは全く違うものです。
絶食では基本的に水も摂りません。
手術や検査の前日に「絶食して下さい」と指示を受けることがありますが、この時は水分の摂取もNG(場合によっては制限されるだけで、一切口にしてはいけないわけではないこともあります)と言われますよね?
これが絶食です。
その一方、断食では水分は積極的に摂る必要がありますし、食事を断つといっても栄養を摂るために、胃腸に負担の掛かりやすい固形物でなければ摂取OKという場合が多いようです。
断食ダイエットのポイント
断食ダイエットのポイントは、断食している期間(時間)以外のスケジュールもしっかりと立てる、ということです。
断食ダイエットは、準備期→断食期→回復期の3つをセットにして考えると成功しやすいと言えます。
準備期とは、断食を行う1~3日前のことで、できるだけ胃腸に負担の掛からない食事(和食がお勧めです)を摂るようにし、腹7~8分目で抑えます。
勿論、食事以外にもアルコールやお菓子といった嗜好品を摂るのは止め、前日の夕食はスープやお粥など、優しいものを摂るように心掛けます。
そして、断食期を終えた回復期にも、スープやお粥などの負担の少ないものを摂るようにし、徐々に体を通常の食事に慣らすようにします。
こうすることで、断食による体質改善の効果が高まるだけではなく、断食中の好転反応(体が変化するために、頭痛や下痢などの症状が現れること)がひどくなるのを防いだり、断食後のリバウンドを回避することができます。
断食ダイエットのデメリットや注意点
断食ダイエットによるデメリットには、次のものが考えられます。
・集中力の低下
・イライラしやすくなる
・ボーッとしたり、意識が虚ろになる
・筋肉が減り、基礎代謝が低下して太りやすい体になる
このため、断食ダイエットを行う場合は、基本的に太っていること以外は健康な状態である方に限られます。
・妊婦や授乳中の方
・病気持ちの方、もしくは薬を飲んでいる方
・疲労感が抜けなく、体がだるい方
・ストレスが溜まっているなど、精神的に疲れている方
などは、断食ダイエットは絶対に行わないようにして下さい。
断食ダイエットで見た目の効果の現れやすい場所・現れにくい場所は?
断食ダイエットとは、数日間、水やスムージー、ジュース、酵素ドリンクなどで過ごし、固形物を摂取しないダイエット方法になります。
摂取カロリーが極端に少なくなることでダイエット効果を得られるだけではなく、胃腸の働きを休ませることでエネルギーが他の器官に回され、代謝がアップすると言われています。
断食ダイエットは行う期間によって体重の減少が異なりますが、3~5kg減ることも珍しくありません。
人の見た目は3kg体重が減ると変わってくると言われているため、断食ダイエットをすると周囲から「痩せた?」と言われやすくなります。
またその際、特に目につきやすいのがお腹やウエスト部分と言われています。
お腹やウエストは脂肪が付きやすい部分のため、落ちた場合も逆にわかりやすいと言えます。
逆に3~5kgの体重の減少では、二の腕にはそれほど影響がないようです。
そのため、二の腕痩せをしたい人は筋トレをして引き締めた方が早そうです。
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断食ダイエットの期間はどのようなパターンがあるの?
断食とは、本来は修行中の僧侶が山に籠って修行を行う際、その間は一切食事を摂らないことを言います。
もしくは、イスラム教のラマダンを思い浮かべる方も多いでしょうか。
ラマダンの場合は日の出から日没までは一切の飲食を禁止し、それが1ヶ月ほど続きます。
どちらにしてもダイエット方法として行うにはあまりにも危険すぎるため、ダイエットで言うところの断食は正確にはプチ断食と言って、決められた食品(栄養)のみは摂ってもよい場合や飲み物はOKということがほとんどです。
また、断食の期間も修行やラマダンに比べて短くなっています。
ダイエットのための断食として行われる場合には、半日、一日、二日間、三日間のうちのどれかになります。
長くても三日以上は断食を行わないのが一般的です。
これまで、当たり前のように三食食べていた方や、間食をしていた方にとって、最初は半日何も食べないだけでも辛いと思います。
しかし、断食をすることで胃腸を休め、今までは消化に使われていたエネルギーを他のことに使えるようになることで、代謝を上げて痩せやすい体を作ることができます。
断食と言うとやせ我慢のイメージが強いですが、現代は過食であると言えるため、体の本来の機能を回復させるために、まずは半日から断食を始めてみるのがよいでしょう。
様々な断食ダイエットの種類や方法
断食ダイエットには様々な種類があるので、予定や体調、目的に合わせて選ぶことができます。
ここでは、断食ダイエットの中でも、代表的なものの方法をいくつかご紹介したいと思います。
プチ断食ダイエットのやり方
プチ断食ダイエットは、一日のみ水と飲み物だけで過ごす方法です。
飲み物の内容は特に決まりはないようで、スープや味噌汁の上澄み(具は食べない)、砂糖水、レモネードなど、自分の好みに合わせて選ぶことができます。
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半日断食ダイエットのやり方
半日断食ダイエットは、半日だけ水のみで過ごすダイエット方法です。

プチ断食のように、スープやレモネードなどの飲み物は摂ってはいけません。
忙しくて朝食を摂っていないという方は多くいますが、このような方は日頃から半日断食を行っていると考えてよいでしょう。
一日断食ダイエットのやり方
一日断食ダイエットは、24時間を水のみで過ごすダイエット方法です。
プチ断食とダイエットを行う時間は同じですが、水以外の飲み物を摂ってもよいプチ断食と比べて、一日断食は水のみと制限されているものが違います。
2日間断食ダイエットのやり方
2日間断食ダイエットは、48時間を水のみで過ごすダイエット方法です。
やり方は一日断食と変わりませんが、時間が倍になるため、断食を行うのが初めての方がいきなり行うのは止めた方がよいでしょう。
まずは、半日、プチ断食、一日と体を慣らしてから行うようにして下さい。
3日間断食ダイエットのやり方
3日間断食ダイエットも、基本的には一日断食ダイエットとやり方は変わらず、それが3日間になるだけです。
空腹で辛いのは一日目の後半から二日目に掛けてと言われており、3日間行うとその空腹が逆に、身も心もスッキリしたように感じる方も多いようです。
ヨーグルト断食ダイエットのやり方
ヨーグルト断食ダイエットは、2日掛けて行うプチ断食ダイエットです。
一日目の3食、及び二日目の朝と昼に、ヨーグルト150gと豆乳(もしくは野菜ジュース)を200~400ml摂って行います。
水だけや飲み物だけのダイエットよりも、お腹に溜まりやすいヨーグルトをたっぷりと食べることができるので、空腹を感じにくいと言われています。
酵素断食ダイエットのやり方
酵素断食ダイエットとは、生の野菜や果物に多く含まれる酵素を摂取することにより、体内で代謝を活発にさせるダイエット方法です。
とは言え、野菜や果物をそのまま食べるわけではなく、酵素ドリンクを用いて行います。
やり方は、2日間の食事を酵素ドリンクのみにし、固形物を摂らずに行います。
どうしても空腹で辛い時は、酵素ドリンクを追加して飲むか、野菜ジュースや豆乳、スープ・味噌汁の上澄みなら飲んでもOKです。
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断食ダイエット中の飲み物は何がおススメ?
断食ダイエット中は食事から摂れる水分が減るため、水分不足になりやすいと言われています。
水分が減ると血液量が下がって血の巡りが悪くなるため、こまめな水分補給が大切になります。
しかし、その際に炭酸飲料や市販のジュースを飲んでしまうと、糖分を摂り過ぎてしまいダイエットの意味がなくなってしまいます。
断食ダイエット中にお勧めの飲み物は、何と言っても水です。
水ならカロリーは0なので、安心して飲めますよね。
多少カロリーがあっても味や香りを楽しみたい方は、野菜や果物から作るスムージーやジュースがよいでしょう。
なお、スムージーとジュースの違いは、食感や栄養の多さです。
同じ材料で作ったとしても、スムージーの方が繊維質を多く含み、栄養素も多くなります。
一方でジュースは繊維質を排除し、純粋に水分だけとなるので栄養は減りますが、胃腸を休ませるという点ではジュースの方がよいでしょう。
また、冷たい飲み物は体を冷やすため、温かいスープもお勧めです。
ただし、スープを摂る場合は、油分を減らし固形物を取らずに、スープだけを頂くようにしましょう。
この他にハーブティーや麦茶なども、断食ダイエット中の水分としてお勧めになります。
断食ダイエットに筋トレが効果的!その筋トレとやり方!
断食ダイエット中は、筋トレなど激しい運動はしない方がよいと言われています。
これは、食事を摂っていないため、エネルギー不足の状態にある体で筋トレを行うと、負荷が強すぎてしまうためです。
しかし、断食をするとカロリーが足りないため、筋肉が燃えてエネルギーを生み出そうとします。
そのため、断食のみだと筋肉が落ちてしまい、逆に太りやすくなるとも言われています。
そこで最近は、ごく短期間のみ行う断食ダイエットに限り、筋トレを行う方がよいと言われています。
この場合の断食とは、一切飲食をしないというものではなく、必要な水分や栄養は摂っている(固形物は摂らず、野菜や果物のスムージーなど)と仮定しています。
その上で、適度な負荷の掛かる筋トレを行うことで、筋肉量を減らさずに、代謝を上げることができるというわけです。
断食ダイエット中に行う筋トレのポイントは、激しいものは避けることが大切になります。
腹筋や腕立て伏せなど、自分の体の重みで負荷が掛けられる程度のものを行うようにしましょう。
また、筋トレは毎日行わず、1日行ったら次の日は休むようにして下さい。
なお、体調が悪化した場合はすぐに筋トレも断食も止めるようにしましょう。
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断食ダイエットはリバウンドの心配はないのか?
断食ダイエットは、リバウンドしやすいダイエットと言われていますが、それには以下の理由があります。
1.断食により最初に減るのは筋肉
断食によって体内の栄養が不足すると、エネルギーを作り出すために最初に筋肉が分解されます。
そのため、断食ダイエットの開始後に体重が減っても、それは単に筋肉が減っているものと考えられます。
筋肉が減ると、基礎代謝が下がり太りやすい体になることから、断食ダイエット後にこれまでの食事の量に戻すと、当然代謝されずに脂肪として蓄積し、リバウンドしてしまいます。
2.体が飢餓状態になると、栄養を蓄えやすくなるから
私達の体にはホメオスタシスと言われる、体内環境を常に一定に保とうとする働きが備わっています。
ダイエットによって栄養不足になると、それを飢餓状態だと察し、前の状態に戻すために強烈な食欲をもたらせます。
また、その状態で食べ物を摂取すると、栄養をできるだけ取り込もうとし、結果としてリバウンドを起こしやすくなるのです。
このようなことから、断食ダイエットはリバウンドしやすいダイエットと言われています。
しかし、ダイエットを始める前に上記のことに十分留意し、ダイエット終了後には落ちた筋肉を取り戻すべく運動に励んだり、ホメオスタシスが発動しないように、いきなり長期間の断食を行わずに、まずは一日から少しずつ体を慣らしていくなどの準備をしっかりとすることで、リバウンドを起こさないことも可能となっています。
断食ダイエットの口コミ
断食ダイエットは、効果が高そうなものの失敗してしまうのが少し不安なダイエットでもありますよね。
そこでここでは、断食ダイエット経験者の声を集めてみました。
「ヨーグルトを食べる断食を行ったところ、5.5kgのダイエットに成功しました。断食ダイエットは回復期が大切と聞いているので、気を抜かないで頑張りたいと思います。」
「生理前は食欲のコントロールが難しそうだったので、生理後に断食をして2日間で約3kgのダイエットに成功しました」
「3日間断食をして-4kg。短期間のみ集中して行い、なおかつ体調を管理できるのならよいダイエット方法だと思います。」
「2日間で3kg痩せましたが、回復期にお粥を食べて体を慣らし、その後筋トレを始めたことから今のところリバウンドはありません。体調がとてもよいため、もうしばらく時間を置いて、また断食を行いたいと思っています。」
断食ダイエットで痩せない場合の原因と対処法!
断食ダイエットは、固形物を摂らず数日間水や酵素ドリンクなどで過ごすダイエット方法。
摂取カロリーが極端に減るため、すぐに痩せそうな気がしますが、実は断食ダイエットを行っても痩せない場合があります。
そこでここでは、断食ダイエットで痩せない原因とその対処法についてご紹介したいと思います。
①生理前や生理中にダイエットをしている
生理前や生理中は女性ホルモンのプロゲステロンが多く分泌されており、これによって体内の脂肪や水分を溜めこもうとしています。
そのため、食事制限をしてもなかなか体重が落ちなかったり、むくみが生じやすくなっているので、ダイエットの効果が思うように現れません。
このようなことから、断食ダイエットを行うのは生理後がよいと言われています。
②食事制限のダイエット→リバウンドを繰り返している
過去に極端な食事制限を伴うダイエットをして失敗してリバウンドを繰り返している場合は、カロリー制限を行うと体が防御反応として必要以上にカロリーを消費しないように働くようになってしまいます。
そのため、断食をしても思うような効果が得られない場合があります。
このような体質の方は、食事制限のみで痩せようとせず、運動をして代謝を上げ消費カロリーを増やす必要があります。
断食ダイエット方法の効果と正しいやり方や口コミ!のまとめ
現代人は過食傾向にあることから、胃腸を始めとした消化器官が常に稼働している状態にあり、そのことが肥満や体調不良を招く一番の要因とも言われています。
断食は元々、このような体質を改善するために行われていたことからも、数日食事をしないことで新しい体に生まれ変わるという理論は間違いないのではないかと思います。
しかし、断食は決して長期間行われるものではないことや、間違った方法では効果がないどころか、体調悪化を招く危険もあることから、実践する時は正しい方法で体調をしっかりと管理して行うことが大切です。
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