ダイエットの基本は、消費カロリーが摂取カロリーを上回るようにすることです。
一般的に、ダイエットで運動をするなら有酸素運動が良いと言われていますが、これは有酸素運動に脂肪燃焼作用があるからです。
脂肪を燃やすということは、脂肪をエネルギーとして消費する、つまりはカロリーを消費することになるため、ダイエットでは有酸素運動を行うのがよいとされています。
しかし、ダイエット特集の記事で「お勧めの有酸素運動」として紹介されるのは、ジョギングや水泳など、外に出て行わなくてはいけないものがほとんど。
これだと、運動が苦手な方や、外に出ずに室内でダイエットを頑張りたいという方には不向きですよね。
そこで今回は、室内で家事をしながら、テレビを見ながらなど、「ながら」で行える有酸素運動を集めてみました。
室内でできる「ながら」有酸素運動一覧!
スクワット
スクワットは筋トレのイメージがありますが、実は呼吸をしっかりと意識して行うことで、有酸素運動として行うことができます。
踏み台昇降
専用のステッパーや台、階段の一段目などの昇り降りを繰り返す踏み台昇降は、室内でできる有酸素運動の中では消費カロリーが高くなります。
フラフープ
フラフープはウエストの引き締めで行う方が多いですが、そのためにはものすごい速さでフラフープを回転させて、腰を回す必要があります。
それよりも、呼吸をしっかりと続けながら、できるだけ長い時間回すことで、全身の脂肪が燃えてダイエットに役立ちます。
エア縄跳び
縄跳びは有酸素運動の中でも消費カロリーが高い方ですが、外でしか行えないイメージがありますよね。
しかし、縄跳びを回しているフリをするだけのエア縄跳びなら、室内でも行うことができます。
実際に縄跳びを回さなくても、縄跳びと同様の効果を得ることができます。
有酸素運動の効果は?
体脂肪燃焼
運動によって分解された血中の脂肪酸は、筋肉のミトコンドリアの中で酸素と結びついてエネルギーに変換されますが、一般的に「脂肪が燃えている」と言われるのはこの状態を指しています。
つまり、脂肪を燃やすには酸素が必要となるのですが、有酸素運動はその名の通り酸素を多く取り込む運動のため、脂肪燃焼の効果が期待できます。
また、無酸素運動に比べて長時間運動を続けることができるため、おのずと体脂肪を分解して燃焼する時間も長くなることで、脂肪燃焼作用アップに繋がります。
基礎代謝アップ
基礎代謝を高めるには、一般的には有酸素運動よりも筋トレによって筋肉を増やす方がよいと言われていますが、有酸素運動を続けることでもその効果が期待できます。
有酸素運動によって心肺機能が向上すると、基礎代謝をアップさせることができます。
生活習慣病予防
メタボリックシンドロームや高血圧などの生活習慣病の予防には、筋トレよりも有酸素運動の方が効果的と言われています。
骨粗しょう症予防
骨粗しょう症の予防には、骨の原料となるビタミンDやカルシウムの摂取以外に、運動によって適度に骨が刺激を受けることが大切だと言われています。
今回ご紹介している、室内でできる有酸素運動はどれも足腰に負荷のかかる運動になっており、骨粗しょう症の予防効果が期待できます。
ストレス解消
有酸素運動によって適度に体を動かすことで、筋肉の緊張や凝りが解け、血液の流れが良くなってリラックスを促す副交感神経が優位になります。
また、有酸素運動は同じ動作を繰り返すものが多く(リズム運動と言います)、脳内ホルモンの一種セロトニンの分泌が活発になり、ストレス解消に役立つと言われています。
有酸素運動は20分以上やらないといけない?
以前まで、有酸素運動を始めてから15~20分以上経たないと脂肪が燃えないと言われていましたが、現在では血中の脂肪酸は運動直後から燃焼されていると言われています。

そのため、有酸素運動は必ずしも20分以上続けなくては意味がないというわけではありません。
また、最近の研究では、5~10分の短い時間でも脂肪が燃焼されることがわかってきています。
一日数回5~10分程度の有酸素運動をこまめに行っても、脂肪燃焼作用が期待できるので、まとまった時間がとれないからと諦めることなく、ダイエットのために有酸素運動を始めてみましょう。
有酸素運動のおすすめのタイミング
何となくですが、ダイエットで運動をする時は朝がよいイメージがないでしょうか。
ジョギングやウォーキングなど、朝に行っている人が多いですよね。
しかし、有酸素運動の場合は実は朝よりも夕方がお勧めです。
なぜなら、夕方は一日の中で最も脂肪燃焼作用が高まる時間帯と言われているから。
そのため、夕方に有酸素運動を行えば、さらに脂肪燃焼の効果が大きくすることができます。
ただし、夕方に都合がつかなければ、朝に行うのがよいでしょう。
朝は自律神経が副交感神経から交感神経に切り替わるタイミングのため、そこで有酸素運動を行うことで交感神経を刺激し、代謝をアップさせてダイエット効果を高めてくれます。
有酸素運動と無酸素運動の違い
有酸素運動とは、酸素を多く取り込む運動になります。
酸素を多く取り込む=しっかりと呼吸が行えることから、比較的運動強度が低く、体に強い負荷を与えずに中長時間行う運動を指しています。
これに対し、無酸素運動は有酸素運動よりも酸素を取り込む量が少なく、瞬発的に筋肉に強い負荷をかける運動になります。
具体的には、短距離走や筋トレ、投てきなどが無酸素運動に当たります。
ただし、実はどの運動においても、有酸素運動と無酸素運動の両面を持ち合わせていて、水泳はゆったりと呼吸をしながら泳げば有酸素運動に、息が切れるほど激しく泳げば無酸素運動になります。
また、ジョギングは一般的には有酸素運動と考えられていますが、息切れがするほど速く走れば無酸素運動になるのです。
有酸素運動と筋トレの効果的な順番は?
ダイエットで運動を行うなら、有酸素運動のみ、もしくは筋トレのみよりも、両方を組み合わせて行った方が効果が高まります。
その際、先に筋トレを行い、後に有酸素運動を行うのがお勧めです。
なぜなら、筋トレを行うと成長ホルモンの分泌が促されて血中の脂肪酸が分解されやすくなるため、後で有酸素運動を行えばすでに脂肪酸が分解されているので、脂肪燃焼がスムーズに行われるからです。
ただし、脂肪燃焼がダイエットの目的ではなく、筋肉量を増やすことが目的の場合は、同日に有酸素運動と筋トレは行わないようにして下さい。
筋トレと有酸素運動の順番に関わらず、30分以上有酸素運動をした日に筋トレを行っても、筋肉は肥大せずにほぼゼロの状態になってしまうと言われています。
筋肉を増やしたい時は、有酸素運動と筋トレは別の日に行うようにしましょう。
まとめ
有酸素運動は15~20分以上継続して行わないと脂肪燃焼されないと言われていましたが、最近は例え5分でも血中の脂肪酸がエネルギーとして使われることがわかってきました。
「20分以上やらないと意味がない」と思いこまずに、まずは5分でもよいのでダイエットのために有酸素運動を始めてみましょう。
また、脂肪燃焼の効果を少しでも高めたい場合は、先に筋トレを行ってから有酸素運動を行うのがお勧めです。
ただし、脂肪燃焼よりも筋肉量を増やしてダイエットをしたい方は、有酸素運動と筋トレを同日に行わないようにして下さい。
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